小田原城の研究。
経営者、投資家の友人達と。
非常に学びが多くためになった。
まず、そもそも、「小田原城=北条家」。
これが曖昧であった。
城の存在は知っていた。
が、北条といえば北条政子。あの鎌倉時代の有名な女性。
くらいしか知識がなかった。
今回の研究で色々とわかってきた。
まず、2代目氏綱が「伊勢」から「北条」に名字を改名したのだそう。
なぜか?
言葉はあれだが「でっちあげた」のだ。
北条氏と関係があるのだと。
例えば、俺は、マイケルジャクソンと親戚なんだよ。
というでっち上げするために、ユウタジャクソンに改名するみたいな感じか。
そんなことが通用するのか?
結果的には、してしまった。
まじかよ。
そのポイントの1つとして、鶴岡八幡宮を再建したそう。
鶴岡八幡宮と言えば、鎌倉幕府の創立者である源頼朝がつくったもの。
その後、北条氏が管理していた。
「それを再建するってことは、我々は北条氏と関係ありますよ」
ってことを、やったそう。
マイケルジャクソンは、私有地に遊園地をつくっていた。
その名も「ネバーランド」。
「ネバーランドを再建しました。ってことは、俺はジャクソン家と関係が深いんだよ。俺はユウタジャクソンだ」
みたいな感じか。
無茶苦茶すぎるだろう。
でも、結果的に効果があったのだ。
北条家は5代100年も続いた。
江戸時代の260年と比べると短いかもしれない。
が、時は戦国乱世。
いつ滅んでもおかしくない時代に100年も続いたのだ。
継続した理由は様々あるが、その秘訣の1つがこの「でっち上げ」にあると思う。
これってブランディングではないか?
『そう思わせたもの勝ち』
と言えばそれでおしまいなのだが、それがブランディングでもある。
北条と近いものを感じる。
ブランドとは、他者の評価や口コミによって成立する。
自分がただ言っているだけでは成立しない。
「あの会社は〇〇が良いよ」」と、誰かが誰かに伝えている状態。
これがブランド。
当時は、人々の噂話がブランド作りのツールだったに違いない。
2代目氏綱は、そこを利用したのだろう。
「鶴岡八幡宮を作り直してるんだって。北条家って、今もすごいんだね」
みたいな。
さて、現代だったらどうだろう?
この例から応用して活かす事はできないだろうか?
自分がやっているビジネスやアート活動に。
いきなり「よし!俺も神社の再建!」と、やってもさすがに微妙な気もするので、ここはスマートに考えてみたい。
もちろん、「ネバーランド再建!」も、やっぱり効果は微妙だと思う。
例えば、オランダで活動中のKota氏(一心荘メンバー)。
彼は、デザインフェスタに出展した経験がある。
そこでは、斬新なライブペイントパフォーマンスを実施していた。
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実は、あのロッカクアヤコ氏も同じようにデザインフェスタに出展している。
ダンボールに絵を描く若手作家だがオークションで1億8400万円もの値がつく。
その後、海外の有名アートバザーに出展するようになっている。
アーティストとしてブランディングを着実に積み上げるために、彼女にとってデザインフェスタは有効な一手だったのだ。
また、わかりやすいブランディングは、メディアや権威ある人に推薦、紹介、認められること。
これは本当に効果がある。
前述のロッカクアヤコ氏は、村上隆主催の会で賞をもらっている。
村上隆と言えば、日本現代アーティストでTOP3と言っても良い。
そんな人から賞をもらったということは、権威から認められたということ。
ブランドになり始めた瞬間であっただろう。
他にも、ブランディングには、「時間をかける」と効果がある。
極論、スタートして1か月のモノと、70周年を迎えるモノはどちらが信頼できるだろう?
安心するのはどっち?誰かにお土産として渡すならどっち?
ほぼ後者に軍配が上がると思う。
だから、ブランドをつくるためには長く続けることだ。
こちらの記事にも「10年経ってからスタート」というようなことを書いた。
小田原城ツアーに立ち寄った報徳二宮神社での学びを記した。
参考になると思う。
ちなみに、会社の場合、株という所有権があるため人間の寿命以上に続くこともある。
アーティストの作品も何百年と残るケースがある。
いずれにせよ、長い歴史(時間)がブランドとなる。
その他、小田原城研究の学びはこちら。
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